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環境関連法

地球環境の保全は、現代社会が直面する最も重要な課題の一つです。企業活動は環境に大きな影響を与えるため、環境に配慮した事業運営を促すためのさまざまな法律が整備されています。ここでは、ITパスポート試験で押さえておくべき環境関連法の概要を学びましょう。

環境基本法は、日本の環境政策の基本的な枠組みを定めた法律です。環境の保全に関する基本理念として、次の3つを掲げています。

  • 環境の恵沢の享受と継承: 現在および将来の世代が健全な環境の恵みを受けられるようにすること
  • 環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築: 環境と経済の両立を目指すこと
  • 国際的協調による地球環境の保全: 地球規模の環境問題に国際的に取り組むこと

この基本法のもとで、個別の環境法が体系的に整備されています。

廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)は、廃棄物の排出抑制と適正な処理を定めた法律です。

分類内容処理責任
一般廃棄物家庭から出るごみ、し尿など市区町村
産業廃棄物事業活動に伴って生じる廃棄物(汚泥、廃油、廃プラスチックなど)排出事業者

企業がIT機器を廃棄する場合も、産業廃棄物として適正に処理する必要があります。特に、パソコンやサーバーなどの電子機器には有害物質が含まれることがあるため、適切な処理が求められます。

日本では、資源の有効活用と廃棄物の削減を目的として、対象製品ごとにさまざまなリサイクル法が制定されています。

法律対象概要
資源有効利用促進法幅広い製品・業種3R(リデュース・リユース・リサイクル)の推進を規定。パソコンの回収・リサイクルもこの法律に基づく
家電リサイクル法エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機消費者が廃棄時にリサイクル料金を負担し、メーカーがリサイクルする
小型家電リサイクル法携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機など小型電子機器に含まれるレアメタル(希少金属)などの有用資源を回収・再資源化する
容器包装リサイクル法ペットボトル、ガラス瓶、プラスチック容器など容器包装の分別収集とリサイクルを推進する
自動車リサイクル法使用済み自動車自動車の解体・リサイクルの仕組みを規定する

リサイクル法の基本的な考え方は3R(スリーアール)です。

3R意味具体例
Reduce(リデュース)廃棄物の発生を抑制する過剰包装をやめる、長寿命製品を選ぶ
Reuse(リユース)製品や部品を再使用する中古品として再販売する、リユースカップを使う
Recycle(リサイクル)廃棄物を資源として再生利用するペットボトルを繊維に再生する

3Rには優先順位があり、Reduce → Reuse → Recycle の順で取り組むことが望ましいとされています。まずごみを出さないこと(Reduce)が最も重要です。

試験で出るポイント

パソコンのリサイクルは資源有効利用促進法に基づいています。家電リサイクル法の対象はエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目であり、パソコンは含まれません。

GX推進法(正式名称:脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)は、2023年に成立した法律で、GX(グリーントランスフォーメーション) を推進するための基本的な枠組みを定めています。

GX(グリーントランスフォーメーション)とは

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GXとは、化石燃料に依存した経済・社会構造を、クリーンエネルギー中心の構造に転換する取組のことです。温室効果ガスの排出を削減しながら、経済成長を実現することを目指しています。

GX推進法の主な施策は次のとおりです。

施策内容
GX経済移行債GXに必要な投資資金を調達するための国債
カーボンプライシング温室効果ガスの排出に価格を付けることで、排出削減を促す仕組み
GX推進機構の設立GXに関する支援や情報提供を行う組織

ITパスポート試験では、環境関連法とあわせて次の用語も押さえておきましょう。

用語内容
カーボンニュートラル温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きして実質ゼロにすること
グリーンITIT機器の省電力化やITを活用した環境負荷の低減
カーボンフットプリント製品のライフサイクル全体で排出される温室効果ガスの量をCO2に換算して表示する仕組み
SDGs国連が採択した2030年までに達成すべき17の持続可能な開発目標

試験で出るポイント

GXは「化石燃料からクリーンエネルギーへの転換」を意味する用語です。カーボンニュートラル(排出実質ゼロ)やSDGs(持続可能な開発目標)とあわせて、環境に関連する用語を整理して覚えましょう。

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