行政機関への情報開示請求
民主主義社会において、行政機関がどのような活動を行い、どのような情報を保有しているかを国民が知ることは重要です。この「知る権利」を制度的に保障するのが情報公開法です。
情報公開法とは
Section titled “情報公開法とは”情報公開法(正式名称:行政機関の保有する情報の公開に関する法律)は、行政機関が保有する文書について、誰でも開示を請求できる権利とその手続を定めた法律です。
この法律の目的は、行政機関の活動を国民に説明する責任(説明責任、アカウンタビリティ)を全うし、国民による行政の監視と参加を促進することにあります。
開示請求の対象
Section titled “開示請求の対象”対象となるもの
Section titled “対象となるもの”情報公開法の対象は、行政機関が作成・保有する行政文書です。
| 対象の例 |
|---|
| 各省庁(総務省、経済産業省など)が作成した文書 |
| 行政機関が保有する統計データ |
| 行政機関内部の会議資料や報告書 |
対象とならないもの
Section titled “対象とならないもの”次の機関が保有する文書は、情報公開法の対象外です。
| 対象外の機関 | 理由 |
|---|---|
| 国会(立法機関) | 立法機関には別の情報公開の仕組みがある |
| 裁判所(司法機関) | 司法機関は情報公開法の適用対象外 |
| 民間企業 | 情報公開法は行政機関を対象とした法律であり、民間企業には適用されない |
試験で出るポイント
情報公開法の対象は行政機関が保有する行政文書に限られます。「国会の立法文書」「裁判所の司法文書」「民間企業の社内文書」は対象外です。「総務省などの行政機関が作成・保有する行政文書」が正解となるパターンを押さえましょう。
開示請求の手続
Section titled “開示請求の手続”情報公開法に基づく開示請求は、次の流れで行われます。
- 開示請求書の提出: 請求者が行政機関に対して、開示を求める文書を特定した請求書を提出する
- 行政機関による審査: 行政機関が開示・不開示の判断を行う(原則30日以内)
- 決定の通知: 開示・部分開示・不開示の決定を請求者に通知する
- 文書の開示: 開示が決定された場合、指定の方法で文書が開示される
不開示となる情報
Section titled “不開示となる情報”すべての行政文書が無条件に開示されるわけではありません。次のような情報は、不開示情報として開示が制限される場合があります。
| 不開示情報の例 | 理由 |
|---|---|
| 個人情報 | 個人の権利利益を保護するため |
| 国の安全に関する情報 | 国の安全保障に支障を及ぼすおそれがあるため |
| 審議・検討中の情報 | 率直な意見交換が妨げられるおそれがあるため |
| 事務の適正な遂行に支障を及ぼす情報 | 行政の適正な運営を確保するため |
開示請求が不開示とされた場合、請求者は審査請求(不服申立て)を行うことができます。この場合、情報公開・個人情報保護審査会が第三者の立場から審査を行います。
請求できる人
Section titled “請求できる人”情報公開法に基づく開示請求は、誰でも行うことができます。日本国民に限らず、外国人や法人(企業)も請求が可能です。また、請求の目的や理由を示す必要もありません。
試験で出るポイント
情報公開法では、行政機関が保有する文書について「誰でも」開示請求ができます。選択肢で「行政機関の保有する行政文書」が出てきたら、それが情報公開法の対象です。立法・司法・民間企業の文書と混同しないようにしましょう。