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標準化

私たちの身の回りには、標準化の成果があふれています。どのメーカーの乾電池でも同じ機器で使えること、世界中のWebサイトをどのブラウザからでも閲覧できること――これらはすべて標準化のおかげです。ここでは、標準化の意義と、標準がどのように生まれるかを学びましょう。

標準化とは、製品やサービスの仕様・品質・手順などについて、統一的なルール(標準)を定めることです。標準化によって、異なるメーカーの製品同士が正しく接続・連携でき、利用者は安心して製品やサービスを選択できるようになります。

標準化にはさまざまな目的と効果があります。

目的具体例
互換性の確保USB端子の規格が統一されているため、異なるメーカーの機器同士を接続できる
品質の保証ISO 9001に基づく品質管理を行うことで、製品・サービスの品質を一定水準に保てる
安全性の確保電気製品の安全基準を統一することで、感電や火災のリスクを低減できる
効率の向上ネジの規格が統一されているため、部品の共通化や大量生産が可能になる
国際的な貿易の促進国際規格に準拠した製品は、各国で受け入れられやすくなる

たとえば、もし乾電池のサイズがメーカーごとにバラバラだったら、電池を買い替えるたびに対応するメーカーの製品を探さなければなりません。標準化によってサイズが統一されているからこそ、どのメーカーの乾電池でも使えるのです。

標準がどのようにして決まるかによって、大きく3つに分類されます。

デジュレスタンダード(公的標準)

Section titled “デジュレスタンダード(公的標準)”

デジュレスタンダード(de jure standard)は、公的な標準化機関が定める標準のことです。「de jure」はラテン語で「法律上の」を意味し、ISO(国際標準化機構)やIEC(国際電気標準会議)、日本のJIS(日本産業規格)などの標準化団体が、関係者の合意に基づいて策定する規格がこれに該当します。

デジュレスタンダードの特徴は、公正で透明な手続きによって策定される点です。策定には多くの関係者の協議が必要なため時間がかかりますが、広く認められた権威ある標準となります。

特徴内容
策定主体公的な標準化団体(ISO、IEC、JISなど)
策定プロセス委員会での審議・投票を経て合意形成
メリット公正性・信頼性が高く、国際的に通用する
デメリット策定に時間がかかる

具体例: JIS規格(ネジのサイズなど)、ISO 9001(品質マネジメント)、IEEE 802.11(無線LAN規格)

デファクトスタンダード(事実上の標準)

Section titled “デファクトスタンダード(事実上の標準)”

デファクトスタンダード(de facto standard)は、公的な標準化機関の認定を受けていなくても、市場での競争や普及の結果として事実上の標準となったもののことです。「de facto」はラテン語で「事実上の」を意味します。

特定の製品やサービスが圧倒的なシェアを獲得し、他の製品もそれに合わせざるを得なくなることで、結果として標準化が進むケースです。

特徴内容
策定主体特定の企業(市場競争の結果)
策定プロセス市場での普及・競争を通じて自然に決まる
メリット普及が速く、市場ニーズに合致している
デメリット特定企業への依存が生じる可能性がある

具体例: WindowsのOS市場における事実上の標準、Blu-ray Disc(光ディスクの規格争いに勝利)、QWERTYキーボード配列

フォーラム標準は、特定の分野に関心を持つ複数の企業や団体が集まって結成した団体(フォーラム)が策定する標準のことです。公的な標準化機関ほど形式的ではありませんが、デファクトスタンダードのように一社が独占するのでもなく、その中間に位置する標準化の形態です。

技術の進歩が速いIT業界では、公的機関による標準化を待っていては間に合わないことがあります。そこで、関連企業がフォーラムを結成し、迅速に規格を策定するケースが増えています。

特徴内容
策定主体関心を持つ企業・団体の連合体(フォーラム)
策定プロセス参加メンバーの合意に基づく(公的機関より迅速)
メリット業界の実情に合った規格を迅速に策定できる
デメリットフォーラムに参加していない企業との調整が必要な場合がある

具体例: Wi-Fi(Wi-Fi Allianceが策定)、Bluetooth(Bluetooth SIGが策定)、USB(USB-IFが策定)

比較項目デジュレスタンダードフォーラム標準デファクトスタンダード
策定主体公的な標準化機関企業・団体の連合体市場競争の結果
策定速度遅い比較的速い速い(市場で自然に決まる)
公正性高い中程度低い(特定企業に依存)
具体例JIS, ISO規格Wi-Fi, BluetoothWindows, QWERTY配列

試験で出るポイント

標準の3分類はそれぞれの策定主体の違いで区別します。デジュレスタンダードは「公的な標準化機関」、フォーラム標準は「企業の連合体(フォーラム)」、デファクトスタンダードは「市場競争の結果」として標準になったものです。フォーラム標準の具体例として、Wi-FiやBluetoothがよく出題されます。

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