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提案書

システム開発を外部のベンダー企業に依頼する場合、発注元の企業はまずRFP(提案依頼書)を作成し、候補となるベンダー企業に送付します。このRFPを受け取ったベンダー企業が、自社の提案内容をまとめて発注元に提出する文書が提案書(プロポーザル)です。

提案書は、ベンダー企業が「私たちならこのようにシステムを構築できます」と具体的にアピールするための文書であり、発注元企業にとっては調達先を選定するための重要な判断材料となります。

提案書は、システム開発における契約前の文書です。つまり、まだ正式に発注が決まっていない段階で、ベンダー企業が自社の技術力やアイデアを示すために作成します。

システム調達の大まかな流れの中で、提案書は次のような位置にあります。

このように、提案書は契約よりも前の段階で作成・提出されるものであり、提案書の内容がそのまま契約内容になるわけではありません。提案書を比較検討した後に、条件交渉や契約手続きが行われます。

試験で出るポイント

調達に関する書類の順序を問う問題が出題されます。「RFI → RFP → 提案書 → 見積書 → 契約」という流れを押さえておきましょう。提案書は契約の「前」に位置する文書です。

提案書には、ベンダー企業がRFPの要求事項に対してどのように応えるかを具体的に記載します。主な記載項目は次のとおりです。

記載項目内容
システム構成案ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークの構成をどのように設計するか
開発手法ウォーターフォール型、アジャイル型など、どのような手法で開発を進めるか
スケジュール開発の開始から完了までの工程と期間
開発体制プロジェクトに参加するメンバーの人数や役割、スキル
費用概算開発にかかるおおよその費用(詳細は見積書で別途提示されることもある)

たとえば、ある企業が「社内の在庫管理システムを新しくしたい」というRFPを出した場合、ベンダー企業は「クラウド上にデータベースを構築し、Webブラウザから操作できるシステムを、アジャイル開発で6か月かけて構築します。開発チームは5名体制で、費用は約2,000万円です」といった内容を提案書にまとめます。

発注元の企業は、複数のベンダー企業から提案書を受け取り、それらを比較評価して調達先を選定します。1社だけに依頼するのではなく、複数社の提案を比べることで、より自社の要件に合った提案を選べるようになります。

提案書を評価する際の主な観点は次のとおりです。

  • 技術的な妥当性:提案されたシステム構成や開発手法が、RFPの要件を満たしているか
  • スケジュールの実現性:提示された期間内に開発を完了できる見込みがあるか
  • 費用の妥当性:提示された費用が適正な範囲か、他社と比べてどうか
  • 体制の信頼性:十分な人数やスキルを持つメンバーが確保されているか
  • 実績:同種のシステム開発の経験があるか

このように、提案書は単に「安いから」という理由だけで選ぶのではなく、技術力・実現性・費用などを総合的に判断して評価します。

試験で出るポイント

「提案書とは何か」を問う問題では、「ベンダー企業がRFPに基づいて作成し、システム構成や開発手法などを発注元に提案する文書」という定義を正確に理解しておきましょう。提案書の作成主体は「ベンダー企業(受注側)」であり、発注元が作成するものではありません。

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