情報量の単位
コンピュータが扱うデータには、文字・画像・音声などさまざまな種類がありますが、内部的にはすべて「0」と「1」の組み合わせで表現されています。ここでは、その情報の”量”をどのように測るのか、そして大きな量や小さな量をどのように表記するのかを学びます。
ビット ── 情報の最小単位
Section titled “ビット ── 情報の最小単位”ビット(bit)は、情報量の最も小さな単位です。1ビットは「0」か「1」のどちらか一方を表すことができます。コンピュータの内部では電気信号のON/OFFがこの0と1に対応しており、あらゆるデータはビットの集まりとして処理されます。
ビットが増えると、表現できるパターンの数が増えます。この関係は次の公式で表されます。
nビットで表現できるパターン数 = 2のn乗(2n)通り
具体的に見てみましょう。
| ビット数 | 表現できるパターン数 | パターンの例 |
|---|---|---|
| 1ビット | 21 = 2通り | 0, 1 |
| 2ビット | 22 = 4通り | 00, 01, 10, 11 |
| 3ビット | 23 = 8通り | 000, 001, 010, …, 111 |
| 8ビット | 28 = 256通り | 00000000 〜 11111111 |
たとえば、色の情報をRGB(赤・緑・青)の3色で表すとき、各色を3ビット(= 8段階)で表現すると、組み合わせは 8 × 8 × 8 = 512通り になります。これは 29 = 512 と同じ考え方です。
試験で出るポイント
バイト ── データ量の基本単位
Section titled “バイト ── データ量の基本単位”バイト(byte、記号:B)は、8ビットをひとまとめにした単位です。1バイト = 8ビットという関係は必ず覚えておきましょう。
1バイト(8ビット)では 28 = 256通りのパターンを表現できます。英数字や記号を表す文字コード(ASCII)は1文字を1バイトで表現しますし、0〜255の範囲の整数も1バイトで表せます。
コンピュータの世界では、ファイルのサイズやメモリの容量など、データ量を表すときにバイトを基本単位として使います。しかし、現代のコンピュータが扱うデータ量は非常に大きく、バイトだけでは桁数が膨大になってしまいます。そこで登場するのが接頭語です。
SI接頭語 ── 大きな数・小さな数を簡潔に表す
Section titled “SI接頭語 ── 大きな数・小さな数を簡潔に表す”接頭語(せっとうご)とは、単位の前に付けて大きさの倍率を表す記号です。日常生活でも「1キログラム = 1,000グラム」の「キロ」や、「1ミリメートル = 0.001メートル」の「ミリ」を使っていますが、これらはすべてSI接頭語(国際単位系の接頭語)です。
ITパスポート試験では、大きい方と小さい方の両方の接頭語が出題されます。
大きい方の接頭語
Section titled “大きい方の接頭語”| 接頭語 | 記号 | 倍率 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| キロ | k | 103(= 1,000) | 千 |
| メガ | M | 106(= 1,000,000) | 百万 |
| ギガ | G | 109(= 1,000,000,000) | 十億 |
| テラ | T | 1012(= 1,000,000,000,000) | 一兆 |
| ペタ | P | 1015 | 千兆 |
隣り合う接頭語の間は、いずれも**1,000倍(103倍)**の関係になっています。
- 1 k × 1,000 = 1 M
- 1 M × 1,000 = 1 G
- 1 G × 1,000 = 1 T
- 1 T × 1,000 = 1 P
つまり、Mの103倍がG です。この関係は過去の試験で直接出題されています。
試験で出るポイント
小さい方の接頭語
Section titled “小さい方の接頭語”| 接頭語 | 記号 | 倍率 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| ミリ | m | 10-3(= 0.001) | 千分の1 |
| マイクロ | μ | 10-6(= 0.000001) | 百万分の1 |
| ナノ | n | 10-9 | 十億分の1 |
| ピコ | p | 10-12 | 一兆分の1 |
小さい方も同様に、隣り合う接頭語の間は**1,000分の1(10-3倍)**の関係です。
身近な例で覚える接頭語
Section titled “身近な例で覚える接頭語”接頭語は暗記するだけでなく、身近な製品やサービスの数値と結びつけると覚えやすくなります。
| 場面 | 使われる単位 | 具体例 |
|---|---|---|
| USBメモリやSSDの容量 | GB(ギガバイト)、TB(テラバイト) | 「64GBのUSBメモリ」「1TBのSSD」 |
| 通信速度 | Mbps(メガビット毎秒)、Gbps | 「光回線で1Gbps」 |
| CPUのクロック周波数 | GHz(ギガヘルツ) | 「3.5GHzのCPU」 |
| CPUの回路の微細さ | nm(ナノメートル) | 「5nmプロセス」 |
| 電子部品の応答速度 | ns(ナノ秒)、ms(ミリ秒) | 「メモリのアクセス時間 10ns」 |
このように、大きい方の接頭語はデータ量や処理速度に、小さい方の接頭語は時間や長さなどの精密な値に使われることが多いです。
2進接頭語(補足)
Section titled “2進接頭語(補足)”コンピュータの世界では、メモリやストレージの容量が2の累乗で管理されることがあります。たとえば「1キロバイト」といったとき、厳密には1,000バイトではなく1,024バイト(= 210)を意味する場合があります。
この曖昧さを解消するために、2進接頭語(Ki:キビ、Mi:メビ、Gi:ギビ)が定められています。1 KiB = 1,024バイト、1 MiB = 1,024 KiB のように、1,024倍ずつ増えていきます。ITパスポート試験ではSI接頭語(10の累乗)の理解が中心ですが、「1KB = 1,024バイトとして計算する」問題が出ることもあるため、この違いがあることは知っておくとよいでしょう。
試験で出るポイント