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画面設計・帳票設計

ソフトウェアやシステムを開発するとき、プログラムの処理だけでなく「利用者が実際に目にする画面」や「印刷して使う帳票」のデザインも重要な設計対象になります。どれほど優れた機能を備えていても、画面が使いにくかったり、帳票が読みにくかったりすると、利用者は正しく操作できず、ミスや不満の原因になります。

画面設計とは、利用者がシステムを操作するための入力画面や表示画面の構成・レイアウトを決める作業です。帳票設計とは、請求書や報告書のように、システムから出力される印刷物やPDFなどのレイアウトを決める作業です。どちらも「利用者にとってわかりやすく、使いやすいこと」を最優先に設計します。

画面設計では、利用者が迷わず・間違えずに操作できることが大切です。具体的には、次の3つの観点が重要になります。

画面上の入力欄は、入力の流れが自然になるように配置します。人は通常、画面を「左上から右下へ」「上から下へ」の順に目で追います。この視線の動きに合わせて入力項目を並べることで、利用者はスムーズに入力作業を進められます。

たとえば、住所を入力する画面であれば「郵便番号 → 都道府県 → 市区町村 → 番地」の順に上から並べると、自然な流れになります。逆に、番地が先で郵便番号が後にあると、利用者は混乱してしまいます。

利用者が操作に迷ったとき、画面上に適切な操作ガイダンス(案内メッセージ)を表示することも大切です。たとえば、入力欄の近くに「半角数字で入力してください」といったヒントを表示したり、エラーが発生したときに「日付はYYYY/MM/DD形式で入力してください」のように具体的な修正方法を示したりします。

操作ガイダンスがあることで、利用者はマニュアルを読まなくても画面の指示に従って操作でき、操作性が大きく向上します。

画面上で色のルールを決めておくことも重要です。色を無秩序に使うと、利用者はどの情報が重要なのか判断できなくなります。たとえば、次のようにルールを統一します。

  • エラーメッセージは赤色で表示する
  • 必須入力の項目名には**赤いアスタリスク(*)**をつける
  • 正常な完了メッセージは緑色で表示する

このようにルールを決めて一貫して使うことで、利用者は色を見ただけで情報の意味を直感的に理解できます。

試験で出るポイント

画面設計の原則として「入力の流れが自然になるようにする」「操作ガイダンスを表示する」「色の使い方にルールを設ける」の3点を押さえておきましょう。いずれも利用者の操作性を高めるための工夫です。

帳票は、業務の記録や報告に使われる重要な出力物です。帳票設計では、読みやすく・わかりやすく・業務で使いやすい帳票をつくることを目指します。主なポイントは次の3つです。

帳票に表示する項目は、内容が関連するもの同士を近くに配置します。たとえば、請求書であれば「商品名・数量・単価・金額」をひとまとまりにして横一列に並べると、内容の対応関係がひと目でわかります。関連のない項目がバラバラに配置されていると、読み手は情報を探し回ることになり、読み間違いの原因にもなります。

余分な情報を除いて必要最小限にする

Section titled “余分な情報を除いて必要最小限にする”

帳票には、その帳票の目的に必要な情報だけを盛り込みます。あれもこれもと情報を詰め込みすぎると、かえって重要な情報が埋もれてしまいます。たとえば、月次の売上報告書に日別の細かい明細まで載せると、全体の傾向がつかみにくくなります。目的に合わせて、載せる情報を取捨選択することが大切です。

ルールを決めて統一性をもたせる

Section titled “ルールを決めて統一性をもたせる”

複数の帳票を使う業務では、帳票全体に統一性をもたせることが重要です。たとえば、次のようなルールを決めて、すべての帳票に共通して適用します。

  • 日付の書式は「YYYY年MM月DD日」で統一する
  • 金額には3桁ごとにカンマを入れる
  • ヘッダーの位置やフォントサイズをそろえる

統一的なルールがあると、利用者はどの帳票を見ても同じ感覚で読み取ることができ、業務効率が上がります。

試験で出るポイント

帳票設計では「関連項目を隣接させる」「必要最小限の情報に絞る」「統一性をもたせる」の3点がキーワードです。画面設計とあわせて、それぞれの設計で何を重視するかを整理して覚えましょう。

画面設計と帳票設計はどちらも「利用者にとってわかりやすいものをつくる」という共通の目的がありますが、重視する点に違いがあります。

観点画面設計帳票設計
主な目的利用者が操作しやすい画面をつくる利用者が読みやすい出力物をつくる
重視するポイント入力の流れ、操作ガイダンス、色のルール関連項目の隣接、情報の最小限化、統一性
やり取りの方向利用者 → システムへの入力が中心システム → 利用者への出力が中心

どちらの設計でも、利用者の視点に立って「わかりやすさ」と「使いやすさ」を追求することが基本です。

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