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マルチメディア

私たちが日常的に利用しているWebサイトやスマートフォンアプリでは、文字だけでなく、写真・音声・動画・アニメーションなど、さまざまな種類の情報が組み合わさって表示されています。このように、マルチメディアとは、文字・音声・画像・動画・アニメーションなど、複数の種類のメディア(情報の表現形式)を組み合わせて一体的に扱う技術や仕組みのことです。

たとえば、ニュースサイトでは記事の文章(テキスト)に加えて、関連する写真や解説動画が埋め込まれています。これはまさにマルチメディアの活用例です。

インターネット上で公開されている文章・画像・音声・動画などの情報をまとめてWebコンテンツと呼びます。Webコンテンツはマルチメディア技術を活用した代表的な成果物であり、ブラウザーを通じて誰でもアクセスできる点が特徴です。

ハイパーメディアとハイパーテキスト

Section titled “ハイパーメディアとハイパーテキスト”

マルチメディアと密接に関連する概念に、ハイパーテキストハイパーメディアがあります。

ハイパーテキスト(HyperText)とは、テキスト(文章)の中に他の文書への参照(リンク)を埋め込み、リンクをたどることで関連する文書へ自由に移動できる仕組みです。私たちが普段使っているWebページは、まさにハイパーテキストの代表例です。ページ内の青い下線付きの文字をクリックすると別のページに移動できるのは、ハイパーテキストの仕組みによるものです。

ハイパーメディアは、ハイパーテキストの考え方をさらに拡張したものです。テキストだけでなく、画像・音声・動画などのマルチメディアコンテンツもリンクで結びつけ、自由に行き来できるようにした仕組みです。つまり、ハイパーテキストが「文字と文字をリンクで結ぶ」のに対し、ハイパーメディアは「文字・画像・音声・動画など、あらゆるメディアをリンクで結ぶ」という、より広い概念です。

試験で出るポイント

ハイパーテキスト(HyperText)は「暗号化されたテキスト」ではありません。「テキスト中にリンクを埋め込み、他の文書へ移動できる仕組み」という定義を正確に押さえましょう。

動画や音楽をインターネットで楽しむ方法には、大きく分けて2つのやり方があります。

1つ目は、ファイルをすべてダウンロード(端末に保存)してから再生する方法です。この方法では、ファイルのダウンロードが完了するまで再生を始められません。

2つ目がストリーミングストリーミング配信)です。ストリーミングとは、データを受信しながら同時に再生する方式のことです。ファイル全体のダウンロードを待つ必要がなく、受信が始まればすぐに視聴を開始できます。YouTubeやNetflixなどの動画配信サービス、Spotifyなどの音楽配信サービスは、いずれもストリーミング技術を使っています。

音楽や映画、電子書籍などのデジタルコンテンツは、コピーが容易であるという特性があります。このため、不正コピーや違法な再配布を防ぐ仕組みが必要です。

DRM(Digital Rights Management:デジタル著作権管理)とは、デジタルコンテンツの著作権を保護するための技術的な仕組みの総称です。たとえば、次のような制限をかけることができます。

  • 電子書籍を購入した端末でしか読めないようにする
  • 音楽ファイルのコピー回数を制限する
  • 動画配信サービスで録画やスクリーンショットを禁止する

DRMにより、コンテンツの制作者や権利者の利益が守られ、正当な対価を支払ったユーザーだけがコンテンツを利用できるようになっています。

CPRM(録画メディア向けの著作権保護技術)

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CPRM(Content Protection for Recordable Media)は、DRM技術の一種で、録画可能なディスクやメモリーカードなどの記録メディアに対して、コンテンツの不正コピーを防止する仕組みです。たとえば、テレビ番組を録画したDVDやBlu-rayディスクを別のディスクにコピーできないように制限する場合に使われます。

エンコード・デコード・コーデック

Section titled “エンコード・デコード・コーデック”

マルチメディアのデータは、そのままでは非常にサイズが大きくなります。たとえば、高画質の動画をそのまま保存すると、数分の映像でも何GBものデータになってしまいます。そこで、データを効率よく扱うための変換技術が重要になります。

エンコードとは、音声や映像などのデータを、決められた規則に従って別の形式に変換(符号化)することです。多くの場合、データの圧縮を伴います。たとえば、録画した映像をMP4形式に変換する作業がエンコードです。

デコードとは、エンコードされたデータを元の形式に復元(復号)することです。MP4形式の動画ファイルを再生ソフトで映像として表示する処理がデコードにあたります。

コーデックとは、エンコードとデコードを行うためのソフトウェアやハードウェア、またはそのアルゴリズム(処理手順)のことです。「Coder(符号化)」と「Decoder(復号)」を組み合わせた造語です。動画再生ソフトにはさまざまなコーデックが組み込まれており、それによって多様な形式の動画を再生できるようになっています。

試験で出るポイント

エンコード=符号化(変換・圧縮)、デコード=復号(元に戻す)、コーデック=その両方を行う仕組み、という関係を整理して覚えましょう。

コンピュータで文字を表示・印刷するとき、文字の見た目を決めるのがフォントです。フォントにはいくつかの分類方法があり、ITパスポート試験では次の4種類がよく出題されます。

文字幅による分類:プロポーショナルフォントと等幅フォント

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プロポーショナルフォントとは、文字ごとに横幅が異なるフォントです。たとえば、アルファベットの「W」は幅広く、「i」は幅が狭く表示されます。文字ごとの幅が最適化されているため、文章が自然で読みやすくなります。一般的な文書やWebページで広く使われています。

等幅フォント固定ピッチフォント)とは、すべての文字が同じ横幅で表示されるフォントです。どの文字も同じ幅を占めるため、文字の位置が縦方向にきれいに揃います。プログラムのソースコードや表形式のデータを表示する場面でよく使われます。

描画方式による分類:アウトラインフォントとビットマップフォント

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アウトラインフォントとは、文字の輪郭(アウトライン)を数式(座標や曲線の情報)で記述したフォントです。拡大・縮小しても輪郭がなめらかに再計算されるため、どんなサイズでもきれいに表示・印刷できます。現在のパソコンやスマートフォンで主流のフォント方式です。

ビットマップフォントとは、文字の形をドット(点)の集まりで表現したフォントです。特定のサイズでは高速に表示できますが、拡大するとドットが目立ち、輪郭がギザギザ(ジャギー)になるという欠点があります。

分類フォントの種類特徴
文字幅プロポーショナルフォント文字ごとに幅が異なる。自然で読みやすい
文字幅等幅フォント(固定ピッチフォント)すべての文字が同じ幅。コードや表に適する
描画方式アウトラインフォント輪郭を数式で記述。拡大してもなめらか
描画方式ビットマップフォントドットの集まりで表現。拡大するとギザギザ

試験で出るポイント

プロポーショナルフォントは「文字ごとに幅が異なるフォント」です。「文字の大きさが同じフォント」という引っかけ選択肢に注意しましょう。また、アウトラインフォントとビットマップフォントは「拡大したときの見え方」の違いで区別できます。

PDF(Portable Document Format)は、文書のレイアウト(文字の配置、フォント、画像など)をそのまま保持できる電子文書のファイル形式です。作成したパソコンの環境(OS、インストールされているフォントなど)に依存せず、どの環境で開いても同じ見た目で表示・印刷できることが最大の特徴です。

PDFはマルチメディア技術を活用した文書形式でもあり、テキストだけでなく画像や動画を埋め込むこともできます。契約書、マニュアル、行政文書など、見た目の再現性が重要な文書で広く使われています。

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