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動画処理

動画のしくみ ── フレームの連続

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私たちが普段見ている動画は、実は「静止画の連続再生」で成り立っています。パラパラ漫画を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。1枚1枚の絵を高速でめくると、あたかも絵が動いているように見えます。

動画を構成する1枚1枚の静止画のことをフレームと呼びます。動画ファイルには、このフレームが大量に格納されており、それを連続して表示することで「動き」が表現されます。

フレームレート ── 動きの滑らかさを決める数値

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1秒間に何枚のフレームを表示するかを示す値がフレームレートです。単位は fps(frames per second:フレーム毎秒)で表されます。フレームレートが高いほど動きが滑らかになりますが、そのぶんデータ量も大きくなります。

用途フレームレート特徴
映画24 fps独特の映像感がある
テレビ放送30 fps日常的に見慣れた滑らかさ
高精細な映像・ゲーム60 fps非常に滑らかで臨場感がある

たとえば、30 fps の動画が10秒間であれば、30 × 10 = 300枚のフレームが含まれている計算になります。

試験で出るポイント

フレームレートは「1秒あたりのフレーム数」であること、fps という単位の意味を正確に覚えておきましょう。

コーデックとコンテナ ── 動画技術の2つの柱

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動画の技術を理解するうえで欠かせないのが、コーデックコンテナの違いです。この2つは混同されやすいため、しっかり区別しましょう。

コーデック(映像符号化方式)とは、映像データを圧縮・変換するための技術(規格)のことです。動画はそのままではデータ量が膨大になるため、コーデックを使って圧縮します。圧縮することをエンコード(符号化)、圧縮されたデータを元に戻して再生することをデコード(復号)と呼びます。

コンテナ(ファイル形式)とは、圧縮された映像データと音声データをひとつにまとめて格納する「入れ物」のことです。ファイルの拡張子(.mp4、.avi など)は、このコンテナの種類を示しています。

試験で出るポイント

AVI や MP4 は「コンテナ(ファイル形式)」、H.264 や H.265 は「コーデック(映像の圧縮方式)」です。この区別を問う問題が出題される可能性があります。

代表的なコーデック ── H.264 と H.265

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動画のコーデックとして広く使われている規格に H.264H.265 があります。いずれも MPEG(Moving Picture Experts Group:動画圧縮技術の国際標準化団体)が策定した規格です。

H.264 は、現在最も普及しているコーデックです。高い圧縮効率と画質のバランスに優れ、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービス、ブルーレイディスクなど幅広い場面で使われています。

H.265 は、H.264 の後継として開発されたコーデックです。最大の特徴は、H.264 と同等の画質を、約半分のデータ量で実現できる点です。4K・8K といった超高解像度の映像が増える中で、より効率的な圧縮が求められたことから生まれました。テレビ放送(4K/8K放送)などで採用が進んでいます。

コーデック特徴主な用途
H.264高い互換性、広く普及YouTube、Netflix、ブルーレイ
H.265H.264の約半分のデータ量で同画質4K/8K放送、高精細な動画配信

いずれも動画の圧縮には非可逆圧縮(元のデータを完全には復元できない圧縮方式)が使われています。人間の目では気づきにくい情報を削ることで、大幅なデータ量の削減を実現しています。

代表的なコンテナ ── MP4 と AVI

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MP4 は、現在最も広く使われている動画のコンテナ形式です。H.264 や H.265 など、さまざまなコーデックで圧縮された映像と音声をまとめて格納できます。パソコン、スマートフォン、タブレットなど、ほぼすべてのデバイスで再生可能な互換性の高さが特徴です。

AVI(Audio Video Interleave)は、Microsoft が開発した動画のコンテナ形式です。Windows 環境で古くから使われてきましたが、MP4 と比べるとファイルサイズが大きくなりやすく、現在では利用場面が減少しています。

コンテナ開発元特徴
MP4MPEG高い互換性、さまざまなデバイスで再生可能
AVIMicrosoftWindows で古くから利用、ファイルサイズが大きくなりやすい

ストリーミング ── ダウンロードしながら再生

Section titled “ストリーミング ── ダウンロードしながら再生”

動画の視聴方法として、現在主流となっているのがストリーミングです。ストリーミングとは、動画データをすべてダウンロードしてから再生するのではなく、データを受信しながら同時に再生する方式です。YouTubeやNetflixで動画を視聴するとき、再生ボタンを押すとすぐに映像が流れ始めるのは、ストリーミングの仕組みによるものです。ストリーミングの詳しい仕組みは「マルチメディア」で解説しています。

MPEG ── 動画圧縮の国際標準化団体

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MPEG(Moving Picture Experts Group)は、動画や音声の圧縮技術に関する国際的な標準化団体です。H.264 や H.265 といったコーデック、MP4 というコンテナ形式など、動画に関する主要な規格の多くは MPEG が策定しています。

ITパスポート試験では、MPEG の詳細な組織構造を覚える必要はありません。「H.264・H.265・MP4 などの動画関連規格を策定した国際標準化団体」という位置づけを理解しておけば十分です。

試験で出るポイント

動画処理の分野では、用語の定義(フレーム、フレームレートなど)や、コーデックとコンテナの区別が問われます。H.264 と H.265 の違い(後継規格で圧縮効率が向上)も整理しておきましょう。

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