処理形態
処理形態とは
Section titled “処理形態とは”コンピュータシステムで大量のデータを処理するとき、「どのようにコンピュータを使って処理するか」という方針を処理形態と呼びます。処理形態には大きく集中処理、分散処理、並列処理の3つがあります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
集中処理とは、1台の大型コンピュータ(ホストコンピュータ)にすべての処理を集中させる方式です。各拠点の端末(ターミナル)はホストコンピュータに接続し、データの入出力だけを行います。
たとえば、全国に支店を持つ銀行が、本社に設置した1台の大型コンピュータで全支店の取引データを一括管理するようなイメージです。
メリット
- データが1か所に集まるため、管理がしやすい
- セキュリティ対策を集中的に行える
デメリット
- ホストコンピュータが故障すると、システム全体が停止する(単一障害点になる)
- 処理が集中するため、利用者が増えると性能が低下しやすい
分散処理とは、複数のコンピュータに処理を分担させる方式です。それぞれのコンピュータが役割を持ち、ネットワークで連携しながら全体の処理を進めます。
たとえば、ECサイトで「Webページの表示を担当するサーバー」「商品データを管理するサーバー」「注文処理を担当するサーバー」のように、役割ごとにサーバーを分けて運用するのが分散処理の一例です。
メリット
- 1台が故障しても、他のコンピュータで処理を続けられる(可用性が高い)
- 処理能力を柔軟に拡張できる
デメリット
- データが複数のコンピュータに分かれるため、管理が複雑になる
- ネットワーク障害が全体に影響することがある
並列処理とは、1つの処理を複数のプロセッサ(CPU)で同時に分担して実行する方式です。集中処理や分散処理が「どのコンピュータに仕事を割り振るか」という話であるのに対し、並列処理は「1つの仕事を複数のCPUで手分けして速く終わらせる」という考え方です。
身近な例でいえば、動画の編集やエンコード処理で複数のCPUコアを同時に使って処理時間を短縮するのが並列処理です。
3つの処理形態の比較
Section titled “3つの処理形態の比較”| 処理形態 | 処理の主体 | 特徴 | 代表的な例 |
|---|---|---|---|
| 集中処理 | 1台のホストコンピュータ | 管理しやすいが、障害に弱い | 銀行の勘定系システム |
| 分散処理 | 複数のコンピュータが分担 | 障害に強いが、管理が複雑 | Webサービスのサーバー群 |
| 並列処理 | 複数のプロセッサが同時実行 | 処理速度の向上 | 科学技術計算、動画処理 |
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レプリケーション
Section titled “レプリケーション”レプリケーションとは、あるコンピュータやデータベースの内容を、別のコンピュータにリアルタイムで複製(コピー)し続ける仕組みです。元のデータに変更が加わると、複製先にも自動的に反映されます。
レプリケーションの目的は主に2つあります。
- 障害対策:元のサーバーが故障しても、複製先のサーバーで処理を継続できる
- 負荷分散:読み取り処理を複製先に振り分けることで、元のサーバーの負荷を軽減できる
レプリケーションは「サーバーやデータベース単位」でデータを複製する技術です。似た概念に**ミラーリング(RAID1)**がありますが、こちらは「ディスク単位」で同じデータを書き込む技術です。レプリケーションがネットワーク経由で遠隔地にもコピーできるのに対し、ミラーリングは同じ筐体内のディスク間で行われる点が異なります。
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