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利用形態

コンピュータにデータを処理させる方法は、「いつ」「どのように」処理を行うかによって分類できます。この分類を利用形態と呼びます。主な利用形態として、バッチ処理リアルタイム処理、**対話型処理(インタラクティブ処理)**があります。

バッチ処理とは、データを一定期間ためておき、まとめて一括処理する方式です。「バッチ(batch)」は「ひと束、一括」という意味です。

たとえば、企業の給与計算を考えてみましょう。毎日の勤怠データを1か月間ためておき、月末にまとめて全社員の給与を計算する――これがバッチ処理の典型例です。

バッチ処理の具体例

  • 月末の給与計算
  • 日次の売上集計
  • 夜間に行うデータベースのバックアップ
  • 大量の請求書の一括発行

バッチ処理のメリットは、大量のデータを効率よく処理できることです。コンピュータの負荷が低い夜間にまとめて実行するといった運用もよく行われます。一方、処理結果がすぐには得られないため、即時性が求められる用途には向きません。

リアルタイム処理とは、データが発生した時点で即座に処理を行い、決められた時間内に結果を返す方式です。処理の「即時性」と「時間制約」が特徴です。

たとえば、銀行のATMで預金を引き出すとき、操作した瞬間に口座残高が更新されます。これがリアルタイム処理です。もし残高の反映が翌日になってしまったら、二重引き出しなどの問題が起きてしまいます。

リアルタイム処理の具体例

  • 銀行ATMの入出金処理
  • 航空機の座席予約システム
  • 工場の生産ラインの制御
  • 自動車の衝突回避システム

リアルタイム処理では、処理が遅延すると重大な問題につながるため、高い処理性能と信頼性が求められます。

対話型処理(インタラクティブ処理)

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対話型処理インタラクティブ処理)とは、利用者がコンピュータに指示を出し、その結果を画面で確認しながら、次の操作を行う方式です。利用者とコンピュータが「対話」するように処理が進むことからこの名前がついています。

たとえば、Webの検索エンジンでキーワードを入力すると検索結果が表示され、その中からリンクをクリックしてページを閲覧し、さらに検索条件を変える――こうした一連の操作が対話型処理です。

対話型処理の具体例

  • Webフォームへの入力と送信
  • 表計算ソフトでのデータ編集
  • 対話型のチャットボット
  • コマンドラインでの操作

オンライン処理とは、ネットワークを介して端末からホストコンピュータやサーバーに接続し、データを処理する方式です。「オンライン」とは「通信回線でつながっている状態」を意味します。

オンライン処理は、リアルタイム処理や対話型処理の「通信手段」にあたる概念です。つまり、リアルタイム処理と対話型処理の多くは、実際にはオンライン処理として実現されています。ただし、オンライン処理だからといって必ずリアルタイムで処理されるわけではない点に注意してください。

たとえば、ネットショッピングで注文を送信する操作はオンライン処理ですが、注文後の在庫引き当てや配送手配はバッチ処理でまとめて行われることもあります。

試験で出るポイント

「リアルタイム処理=即座に処理して結果を返す」「オンライン処理=ネットワーク経由の処理」であり、両者は同じ意味ではありません。オンライン処理はリアルタイムで行われることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。
利用形態処理のタイミング特徴具体例
バッチ処理データをためて一括処理大量データの効率的な処理に向く給与計算、売上集計
リアルタイム処理データ発生時に即座に処理即時性と時間制約が必要ATM、座席予約、制御系
対話型処理利用者の操作に応じて処理人とコンピュータが対話的にやり取りWebフォーム、表計算

試験で出るポイント

具体例とセットで覚えましょう。「給与計算=バッチ処理」「ATM=リアルタイム処理」「Webフォーム=対話型処理」が典型的な出題パターンです。

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